AD/A-1"スカイレイダー"

AD/A-1 Skyraider

AD/A-1スカイレイダーはダグラス社およびアメリカ海軍航空局が開発した単発単座艦上攻撃機である。 当時最も強力なエンジンの一つだったライトR-3350"サイクロン"を搭載したスカイレイダーは、単発機ながら それまでの爆撃機並みのペイロードがあった。両翼下の各７つに胴体１つを加えた計１５箇所もの 兵器搭載ステーションからもその搭載能力をうかがい知ることができる。

プロトタイプの初飛行は１９４５年３月１８日で第二次大戦には間に合わなかったが、 その大搭載力に１０時間もの長い滞空時間はジェット機時代においても価値を失わず、 朝鮮戦争やベトナム戦争においても、地上攻撃、哨戒、救難、早期警戒等 あらゆる任務で大いに活躍することができた。

６百万ポンド目の記念爆弾

スカイレイダーにまつわるエピソードとしてよく耳にするのが、トイレの便器を搭載して出撃し実戦で使用したという嘘か本当か よくわからない話だが、右の写真のとおりこれは本当にあったエピソードだ。

この"便器爆弾"はベトナム戦争最中の１９６５年１０月、空母ミッドウェイを母艦としていたVA-25のClarence J. Stoddard中佐が、 自身が所属する攻撃飛行隊が投下した６００万ポンド目の節目として北ベトナムに投下したものだ。

便器という規格外の 物を搭載するため、わざわざ特別に懸架装置まで作られたという、いかにもアメリカらしいエピソードである。
なおこの便器爆弾を投下したStoddard中佐は、１年後に写真の機体で作戦行動中対空ミサイルによって戦死している。