アラスカ級大型巡洋艦

Alaska class large cruiser

アラスカ級大型巡洋艦

アラスカ級は1940年9月に「Two Ocean Navy」建艦計画のもと、6隻の 建造が発注された、「大型巡洋艦(ラージ・クルーザー)」というそれまでになかったカテゴリーに属す アメリカ海軍の巡洋艦である。
アメリカ海軍は1938年以来、戦艦と重巡洋艦の中間にあたるこの全く新しいタイプの巡洋艦 の建造を考えていた。
この新型巡洋艦には、 空母機動部隊を敵の巡洋艦や航空機から護衛する事と、独立して作戦行動を取り敵水上艦隊に対抗 する事という、 本来重巡洋艦が担う二つの主要な任務が与えられることになっていた。
そして重巡洋艦に比べより強力なアラスカ級の主砲とより大きな船体はそれらの任務をこなすに 十分な能力を与え、また当時建造中と伝えられていた 日本海軍の「超甲巡」(B65超甲型巡洋艦)への対抗手段という 意味合いも持っていた。
実際日本海軍は1941年に2隻の超甲巡を建造する計画でいたが、この建造計画は結局破棄された。

アラスカ級大型巡洋艦2面図 建造されたアラスカ級は、浸水を防ぐ多層構造や、魚雷や水中弾から船体を守る水線下まであるような装甲帯を 持たなかったため、戦艦や巡洋戦艦よりも巡洋艦に近いものだった。
その他の特徴として、航空機を収容するハンガーと、大型の単舵の装備がある。
当時のアメリカ巡洋艦では航空艤装の配置は艦尾が一般的だったが、 アラスカ級では船体中央にハンガーとカタパルトが配置されていた。
舵は大型のものを一枚装備していたが、あまり操舵性はよくなかったという。
一方舷側装甲は標準的な当時のアメリカ巡洋艦に比べより広い範囲船体をカバーしていた。

主砲には50口径12インチ(30.5cm)砲Mk8を搭載しているが、これは ワイオミング級戦艦に搭載されていた50口径12インチ砲Mk7の改良版であり、より軽く シンプルな構造で出来ている。
Mk8はスーパーヘビーシェル超重量弾(Super−heavy APC projectiles)を発射可能な よう設計されているため、12インチ砲でありながら前条約型戦艦が搭載していた14インチ(35.6cm)砲に 匹敵する貫徹力を持っている。
アラスカ級はこの新型12インチ砲の3連装砲塔を3基搭載していた。

6隻の建造が計画されていたアラスカ級だったが、日米開戦で建造資材をより緊急性の高い 護衛空母や上陸用舟艇に回す必要があったため、最終的にCB−3からCB−6までの4隻はモンタナ級 戦艦5隻とともに建造中止となっている。

竣工したCB−1アラスカとCB−2グアムの2隻は太平洋戦争の末期に投入され、予定どおり 空母の護衛任務に従事したが、本級の当初想定されていた敵である日本海軍の重巡洋艦と対決する 機会は、終に訪れなかった。

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世が世なら「クルーザーキラー」として活躍としたのかもしれないアラスカ級ですが、 対決すべき日本の重巡洋艦は既に味方の航空機と潜水艦によってほとんど沈められていました。
そして「クルーザーキラー」どころか 実際は「White Elephants」(やっかい者)という烙印を押され 海軍の窓際族的扱いに甘んじた不憫な艦でもあります。
しかし戦艦と変わらぬサイズながら巡洋艦らしいそのスマートな船体はなかなか格好良く、個人的に 気に入ってる艦です。

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Specifications
排水量 27,000t(基準)、34,250t(満載)
全長 246m
全幅 27.8m
最高速度 31.4kt
航続距離 12,000海里(15kt)
動力装置 タービン2基4軸,150,000馬力
武装 12インチ三連装砲Mark8、3基
5インチ連装砲Mk12、6基
ボフォース40mm4連装機関砲18基
エリコン20mm機関砲34門
装甲 舷側装甲127〜229mm
甲板装甲97〜102mm
砲塔127〜325mm
バーベット279〜330mm
航空艤装 水上機4機
カタパルト2基
乗員 2,251名
同型艦 CB-1アラスカ、CB-2グアム

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