局地戦闘機「震電」

J7W1 Shinden fighter

震電

震電は太平洋戦争末期、日本本土に飛来するB−29爆撃機を迎撃する目的で、海軍の指示を受けた 九州飛行機および空技廠によって開発が進められた。
最大の特徴は、上の写真からも分かるとおりエンジンを機体後部に設置、推進式とし、機首に 小さな安定翼(カナード)のあるいわゆる前翼型(エンテ式)を採用したことだ。
前翼型の利点には、エンジンが後部にあるため機首を尖らせ空力的に洗練させることが できる、高迎え角時に主翼が失速しにくい、機首にレーダーや武装を集中配置することができる、 などが挙げられる。震電も機首に30mm機関砲4門という重武装が装備される予定だった。

震電の試作1号機は昭和20年7月という終戦間近に完成したが、最初の試験飛行では離陸で 機首を上げた際にプロペラを地面に接触させてしまい、失敗に終わっている。
その後主翼についている2枚の垂直安定板の下部に補助輪を装着することにより、プロペラと 地面とのクリアランスを確保させ、翌8月3日に初飛行を果たした。
しかし時期が時期だけに程なく終戦となり、震電が実戦に参加する機会は 訪れなかった。

震電@スミソニアン博物館 九州飛行機は試作2号機も製作していたが、こちらは飛行する機会はなかった。戦後アメリカは試作1号機を 他の多数の日本機とともに接収し、評価試験を行うため分解してアメリカ本土へ持ち帰った。しかしこの 試作1号機がアメリカで飛行したという記録は残っていない。

現在震電試作1号機は左の写真のような状態でアメリカのスミソニアン博物館 に保存されているが、機体の損傷が激しく修復の見通しは立っていない。

関連動画

Type18 SHINDEN the experimental fighter(YouTube)
震電が初飛行した時の模様を収めた貴重な映像です。
RC震電(YouTube)
海外の方が制作したラジコン震電の動画です。 こちらのフォーラムではさらに巨大な震電の制作模様がアップされています。
Specifications
用途 局地戦闘機
エンジン 三菱 ハ‐四三‐四二 空冷星型複列18気筒(2,130馬力)
全長 9.66 m
全幅 11.11 m
全高 3.92 m
最大速度 高度8,700mで750 km/h(計画)
上昇率 750m/min
実用上昇限度 12,000 m
重量 3,645kg(乾燥重量)
5,228kg(最大離陸重量)
航続距離 1,000km〜
武装 30mm機関砲×4
爆弾等120kg搭載可能。
乗員 1名
初飛行 1945年8月3日
生産数 2機

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