Su-34 フルバック戦闘爆撃機
Su-34 Fullback fighter-bomber
「フルバック」というNATOコードネームが付与された Su−34は、Su−27フランカー戦闘機をベースにスホーイ設計局が開発したロシアの戦闘爆撃機であり、阻止攻撃 や、偵察、対艦攻撃などのミッションをこなすことができる。
ロシア空軍への配備は2006年末から開始されており、
Su−24フェンサー戦闘爆撃機などの任務を引き継ぐことになっているが、調達計画は長期にわたると見られている。
セルゲイ・イワノフロシア国防相(現第一副首相)によると、ロシア空軍は
2015年までに58機、2022までに合計300機のSu−34を購入するとのことだ。
Su−34の基本的な設計や機体構造はSu−27と同じだが、
単座から並列複座になり新型フェイズドアレイレーダーを搭載したため機種部分の形状が
Su−27とは大きく異なっているのが特徴だ。他にもタンデムダブルタイヤに強化されたメインギアや、
後方警戒レーダーと燃料タンクが収まり大型化したテイルコーン、カナード翼の追加等Su−27との外見的な違いは多い。
機内燃料搭載スペースが拡大しておりそれに伴い最大離陸重量も増加している。
ただしインテイクはSu−27の可変式から固定式に改められたため、最大速度はマッハ1.8に留まっている。
並列複座のコックピットは与圧式で高度気圧7,000ftのまま保たれており、高度30,000ftまでパイロットは酸素マスク をつける必要がない。パイロットが座るズヴェズダ社製K−36dm射出座席には長時間飛行の疲れを癒せるようマッサージ機能が備わっている。 また必要とあらばパイロットは席を離れ、並列にレイアウトされた座席の間のスペースに横になることも可能だ。 さらにこのコックピットは厚さ約17mmのチタニウム装甲で覆われていて被弾時のパイロットの生存性も 考慮されている。
Su−34は固定武装としてSu−27と同じGSh−301 30mm機関砲(装弾数180発)を機首の右側に装備している。 この機関砲は発射速度1,500発/分で、初速は860m/秒ある。
ハードポイントは12箇所備えており、そのうち10箇所に空対空ミサイル、 地対空ミサイル、対艦ミサイル、対レーダーミサイル、誘導・非誘導爆弾、ロケット弾等様々な兵装を最大8,000kg搭載する ことができる。
後部に突き出た巨大なテイルコーンには燃料と後方警戒レーダー等が収まっている。このNIIP NO−12後方レーダーは自機後方の敵機の 動きをモニターし、また必要に応じてR−73短距離ミサイルや、R−77中距離ミサイルを目標に向けて発射することもできる。
関連動画
- Su-34 Fullback (YouTube)
-
ニュース番組の映像からです。
コックピットへのアクセス方法や機関砲の銃口などが確認できます。
ただし残念ながら トイレとキッチンは映っていません(笑)。
Specifications | |
用途 | 戦闘爆撃機 |
エンジン | AL-31FPターボジェット(AB時推力12,500kg)×2 |
全長 | 23.34m |
全幅 | 14.05m |
全高 | 6.36m |
最大速度 | M1.6 |
実用上昇限度 | 14,000m |
重量 |
14,000kg(乾燥) 39,000kg(通常) 45,000kg(最大) |
燃料搭載量 | 12,100kg(機内)、19,300 kg(外部燃料タンク) |
戦闘行動半径 | 1,130km(武装4t、増槽装備) |
武装 | 固定武装:
30mmGSh-301機関砲×1(弾数180発) 胴体・翼下のハードポイントに最大8,000kgの武装を搭載可能 |
乗員 | 2名 |
コスト | 約3,500万ドル |
初飛行 | 1993年12月8日 |
部隊配備 | 2006年 |
個人的にSu−34はフランカー系列機の中で最も美しいスタイルをしていると思うのですがどうでしょう。
基になったSu−27譲りの優美なラインはそのままに、 複座化したことでよりグラマラスになった肢体、そして増加した自重を支えるための強力なタンデム ダブルタイヤなど、優雅さと力強さを兼ね備えているような印象を受けます。
うなじも官能的ですな(*´Д`*)