Pat Metheny Group 「The Way Up」

パット・メセニー・グループ、一つの到達点

The Way Up

いや〜噂どおり実に濃いアルバムでした。
ひと言で表すならここまで来たかー!です。
最近は特にアンサンブルの複雑化が顕著なパットメセニーグループでしたが、「The Way Up」はまさに現時点でのその極致ではないでしょうか。
複雑にすればいいってものでもないですけど、過去の作品がやたらシンプルにすら思えてきます(;´∀`)
まさに恐竜的進化。
ガンダムに例えるならば(例えるな)デビューアルバムがRX-78だとするとこの最新作は MSA-0011[Ext]といったところ。
今作の特徴としては、シーケンスフレーズをいくつも重ねていき、 それら個々のフレーズの集合体がいつのまにやらひとつのかたまりとなって聞こえるという手法が挙げられると思います。
それぞれは微小なものがたくさん集まって別のものに見えるというのは、なんというかイワシの大群みたいな感じですね。
こういうのは対位法とかミニマルっていうのでしょうか??よく知らないのでどなたか詳しい方、教えてください。
とにかく今までのパットメセニーグループの作品ではあまりなかったと思われる手法なので新鮮でした。

・・・とまぁそんな理屈はおいといて何も考えずに聴いても普通に感動できる作品ですよこれは。
CY**R FU**ONの某ライター風に言えば脳味噌錯乱級!!ってなもんです。
openingは文字通り今から始まる壮大な物語を予感させる内容。期待感が高まります。
part1の冒頭から6分くらいまではリリース前にPMGListenerNetwork で試聴できた部分ですが、転調しながらモチーフを繰り返していく様が熱い。
さらに20分前後、クン・ヴーのソロから次のテーマに変わるところがたまりません。
part2の中盤あたりからしっとりとした雰囲気でハーモニカが歌い上げます。誰が吹いているのか知らないけど泣けるなぁ( ;∀;)
そしてpart3の6分20秒あたり、ボナがキタキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
おおお、ここでボナ(※)投入ですか。part3まで温存して一気に開放する演出は実にカタルシスがあった!
ああたまんねー(涙)
このアルバムを聴いてからは暫くメセニー中毒な日々が続いたのでした(;´Д`)

※【追記】 このボーカルはリチャードボナではなくてどうやらトランペットのクン・ヴーみたいです。リチャードボナは前作限りで脱退していたとのことでした。確かに本業がベースのボナにヴォーカルとパーカッションだけでは明らかに役不足な感がありますからね。もともと超売れっ子ですし。。

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The Way Up
リリース2005年
レーベルNonesuch
Track Listing 1The Way Up: Opening
2The Way Up: Part One
3The Way Up: Part Two
4The Way Up: Part Three
Personnel GtPat Metheny<
Pf,KyesLyle Mays
BsSteve Rodby
DrsAntonio Sanchez
Tp,Vo,Per,GtCuong Vu
Harm,Vo,PerGregoire Maret
Gt,Vo,OthersNando Lauria
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