秋月型駆逐艦

Akizuki class destroyer

昭和１７年から終戦にかけて１２隻が竣工した秋月型駆逐艦は日本海軍が建造した 駆逐艦では最大のもので、かつその主要任務が艦隊防空という特徴的な駆逐艦だった。
この秋月型駆逐艦を他の日本海軍駆逐艦と異ならしめている主な特徴は、その船体サイズと 革新的な対空兵装である。それまでの陽炎型や夕雲型駆逐艦に比べ１４メートル長く７００トン 重い船体には、秋月型の主兵装である連装高角砲塔４基をトップヘビーに陥ることなく搭載 することができた。

その主兵装６５口径９８式１０サンチ連装高角砲（長１０センチ高角砲）は日本海軍最優秀の対空砲としてのみならず、 第二次大戦中に製造されたこのクラスの艦載対空砲としても 最高レベルの評価を得ている。
唯一の欠点は高初速に起因する短い砲身寿命(３５０〜４００発)とされるが、 それを補うために秋月型駆逐艦には艦上で砲身を交換できる設備と予備砲身が搭載されていた。
９８式１０サンチ連装高角砲は対空砲として申し分ない性能を誇っていたことに加えて、 その速射性と２０，０００メートル近い射程距離はより口径の大きいアメリカの５インチ砲にも匹敵しうる ものであった。

１２隻の秋月型駆逐艦のうち終戦まで生き残ったのは半数の６隻であり、その後は防波堤として沈められたり(涼月、冬月)、 戦時賠償艦としてソ連や中華民国に引き渡され(春月、宵月)余生を過ごした。

関連項目

軍艦たちの眠る場所　秋月型駆逐艦

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あきづき型護衛艦

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