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三菱一式陸上攻撃機
Mitsubishi G4M1 "Betty"
一式陸上攻撃機は太平洋戦争を通して大日本帝国海軍の主力として活躍した双発陸上攻撃機である。 開発は九六式陸上攻撃機に続き、三菱重工業によって行われた。
太平洋戦争初頭に九六式陸上攻撃機とともに イギリス戦艦プリンス・オブ・ウェールズ と巡洋戦艦リパルスをマレー沖海戦で撃沈しており、これは作戦行動中の戦艦を航空攻撃のみで 撃沈した史上初の出来事として知られている。
戦争後期には
ロケット特攻機「桜花」の発進母機としても使用された。
また山本五十六連合艦隊司令長官が戦死した際に
座乗していた機体でもある。
魚雷攻撃のため対空砲火の中を低空で敵艦に肉薄する一式陸上攻撃機。 高度数メートル という超低空飛行で突入している |
陸上基地から発進し敵艦を攻撃することを目的につくられた一式陸上攻撃機 は、四発機に匹敵する長大な航続力に軽快な運動性能を持ち、当時の双発攻撃機 としては極限とも言える性能だった。
一方で海軍が要求したその長大な航続力を得るため
に防弾装備が限定されており、被弾に弱いという特徴もあった。
特に低空で侵攻する雷撃時に損失が多かったようだ。
しかし十分な護衛戦闘機
をつけた高高度爆撃では損耗率を低く抑えることもできた。
また後期には防弾装備を強化させたタイプも生産されている。
一式陸上攻撃機の後継として 陸上爆撃機「銀河」が開発 されたが、エンジンの不調などから戦力化が遅れたため、一式陸上攻撃機は戦争の最後まで 海軍の主力陸攻として戦い抜いた。
なお戦争中連合軍は攻撃機に女性名のコードネームを付けて識別しており、 一式陸上攻撃機は「Betty」というコードネームで呼ばれていた。
関連リンク
- ザ・コクピット 音速雷撃隊 桜花 神風特攻隊
- 松本零士のOVA 「ザ・コクピット 音速雷撃隊」 を編集した動画です。桜花を搭載した一式陸攻が登場します。
- F−2支援戦闘機
- 一式陸攻から約60年後に同じ三菱重工業によって開発された支援戦闘機です。一式陸攻と同じく対艦攻撃を主任務としています。
Specifications(一三型) | |
用途 | 陸上攻撃機 |
発動機 | 三菱「火星」一五型(1,460馬力)×2 |
全長 | 19.97m |
全幅 | 24.88m |
全高 | 4.506m |
最大速度 | 454km(高度4,200m) |
実用上昇限度 | 9,660m |
重量 | 6,741kg(自重)、12,895kg(過荷重) |
航続距離 | 2,176〜5,882km |
武装 | 7.7mm旋回機銃×4 20mm旋回機銃×1 800kg航空魚雷×1または800kg爆弾×1等 |
乗員 | 7名 |
初飛行 | 1939年10月23日 |